ダルビッシュ、上原も怒る!高野連判断。聖隷クリストファー高が選抜出場を逃した不可解な理由【篁五郎】
過去にもあった!不可解な選考理由で選抜出場を逃した高校とは?
こうした持論をつづり、自らの考えを示した。
選抜高校野球は、秋の地方大会で優勝か準優勝した高校が漏れなく選ばれるのが慣例だ。出場校は全部で32となっており、一般枠28、21世紀枠が3、神宮大会優勝校地域枠が1となっている。神宮大会とは、日本学生野球協会が主催し、全国各地区の大学チームより精鋭を集めたトーナメント戦である。この大会で優勝する高校は秋の地区大会で好成績を残しているため優勝校の出場枠が一つ増える形になる。一般枠の振り分けは以下の通りである。
北海道・1チーム
東北・2チーム
関東と東京都・6チーム(うち東京都を除く関東が4チーム、東京都が1チームを選出)
東海・2チーム
北信越・2チーム
近畿・6チーム
中国と四国・5チーム(うち中国・四国でそれぞれ2チームを選出)
九州・4チーム
関東・東京と、中・四国のそれぞれ残りの1チームは、各地域の大会成績を比較した上で決定される。つまり、秋季大会の成績によって選考していると言っていい。
21世紀枠は北信越・東海より東の「東日本ブロック」と近畿より西の「西日本ブロック」でまずそれぞれ1チームずつを選び、残りの1チームはそれ以外の地域の推薦7チームの中から審査をして決定されるのだが、過去にも出場校の選出で不可解な選考がいくつも起きている。
一つ目は1987年大会に松山北が選ばれたときだ。当時の中国と四国の選抜出場枠はともに3.5枠ずつとなっていた。因みに前年は中国が4で四国が3である。1986年秋に行われた四国大会では、決勝に進出した池田と明徳義塾の実力が突出しており選ばれるのは確実。3校目は優勝した池田に負けた丸亀商が地域性で有利と言われていた。
一方中国大会は、優勝した岡山南と準優勝の広島商が選ばれるのは間違いないと言われた。3枠目は試合内容がよかった大田高校が有力でもう一つのベスト4である米子東が四国大会ベスト4鳴門と最後の一枠を争うと見られていた。
しかし蓋を開けてみたら選ばれたのは四国大会ベスト8の松山東であった。選考理由は「松山北が投手力を含めた守りにやや分があり、地域性も考慮されて鳴門を抑えた」というもの。地域性を考慮しても米子東も鳴門も特に問題はない。まことしやかに流れた噂では、松山東は伝統校であり、地域でも名高い公立の進学校だったからだと囁かれたのである。